パッケージデザインが担う大きな役割。それは「商品価値を高める」こと。開けやすい、飲みやすい、持ちやすい、捨てやすいといった機能面の価値は、より多くの顧客を惹きつけることができます。
そこで今回は、商品価値を表現するパッケージデザインを作るための3つの視点について解説します。
商品価値を高めるパッケージづくりについて理解を深めると、商品に適したパッケージや消費者にとって嬉しいパッケージをつくることができ、売上アップが期待できますよ。
それでは早速、商品価値を表現するための3つのタイプについて見ていきましょう。
消費者の使いやすさを追求したパッケージデザイン
パッケージの使いやすさを追求し、商品の価値を高めるには、その目的によって大きく3つのタイプに分けることができます。
問題解決タイプ
有名なのがキリンビールの例です。ビールを24本入のケースで購入する消費者が増えたことから、段ボールの角を斜めに切り取り、持ち手を加えるなどすることで、より運びやすいパッケージを実現しています。
このように、消費者の課題を発見して使い勝手を改善を積み重ねていくパッケージデザインを問題解決タイプといいます。
使用場面提案タイプ
パッケージの形状を変えることで、今までになかった使用場面を生み出す。これを使用場面提案タイプといいます。全く新しい市場をつくりだすことができるので、ポテンシャルの高い戦略です。
この戦略例が、森永製菓からでているICEBOX(アイスボックス)です。もともとは氷を入れておくためだけの容器。これを小分けにし、氷を小さくすることで、氷ごと食べたり、飲みものを入れて冷やして飲めるようになっています。
このように、今までになかった使用場面を新たにつくり、提案していくのが使用場面提案タイプです。
使用体験創造タイプ
新しい容器の採用は利便性を高めるだけではありません。新しい使用体験を通じて楽しさや今までにない驚きを創造、提供できます。
グリコから出ているパピコは、容器をふたつに分けることで、「ふたりで分け合う体験、喜び」を提供しています。ひとつの容器を普通につくるよりもコストがかかっていますが、これまでにない枠組みで世間にインパクトを与え、圧倒的な地位を確立することに成功しました。
今では普遍的なものになりつつありますが、この商品(容器)の誕生当時は衝撃でした。単に食べるという経験以外にも、喜びや楽しさを感じることができるのはまさに、「これまでにないアイス」だったのです。
消費者の心を動かして商品の印象を変えるパッケージデザイン
商品の価値は、機能面以外でも高めることができます。パッケージデザインによって消費者の心をわくわくさせ、商品の印象を良くしようということを「情緒的価値の付与」といいます。
主に化粧品や洋酒のパッケージデザインには芸術作品とも呼べるようなものが数多く存在しています。高級感を表現し、欲しいと思わせる情緒的価値をつくりだしているわけです。
これは、高級品や嗜好品以外のパッケージデザインにも当てはまります。例えばお菓子のパッケージの中に登場するキャラクターのおかげで、元気をもらっている子供も多いことでしょう。
また、良いパッケージデザインは中身の印象を変える力を持っています。「おいしそう」という認識が、実際に食べたときの感覚に影響を与えることを感覚転移と言います。
食品や飲料であればおいしそう、医薬品であれば効きそう、というデザインの力はそのまま中身の効用まで高めることができるのです。
まとめ
この記事では、商品価値を表現するパッケージデザインを作るための3つの視点について解説しました。ポイントは以下の通り。
商品価値を高めるパッケージの3つのタイプ(機能面)
- 問題解決タイプ
- 使用場面提案タイプ
- 使用体験創造タイプ
便利な商品を届けたいのか、新たな価値や体験を生み出したいのかは人それぞれだと思います。どのタイプを用いようか迷っている方は、その商品で何を成し遂げたいのか紙に書き出してみては。
パッケージだけでなく、商品やサービスのアイデアも湧いてくるかもしれませんよ。
私たち第一包装資材は、これまでさまざまなパッケージデザインを提案してまいりました。
下の画像はその一例です。
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