「都会の喧噪から離れて、広大な自然のなかで畑仕事をする暮らしがしたい」
「自然が大好き!サラリーマンをやめて農家に転職したい」
都市圏で暮らすサラリーマンの中には、農家に憧れる方も決して少なくはありません。この記事を読んでいるみなさんも、もしかしたら少しだけ――あるいはかなり――農業にご興味があるのではないでしょうか。
しかし、サラリーマンをやめて農家に転身するのは、なかなか勇気がいりますよね。そもそも農作業未経験の方にとっては、「どんな作物を育てればいいのか」「作業負荷量はどれくらいか」「体力にあまり自信のない自分には向いているのか」という疑問や不安が盛りだくさんのはず。
そこでこの記事では、農業に関心のある方のために、仕事を続けながら農作業が学べる方法をご紹介します。その名も「週末農業」。
週末農業は、週末だけ農作業を行い、小規模ながら育てた作物を実際に販売・出荷することのできるお手軽な“トライアル農業”です。会社勤めを辞めて専業農家になろうか迷っている方にはちょうどいい体験になりますので、ぜひ挑戦してみてください。
【この記事のまとめ】
- 週末農業は畑さえあれば誰でもできる
- 畑はレンタルやシェアで使うことができる
- まずは誰かの農作業を手伝って実践的に学んでみてもいい
週末農業とは専業農家になるための予行訓練!?
週末農業とは、専業農家を目指すサラリーマンの方におすすめしたい予行訓練です。
畑さえあれば、趣味感覚から気軽に始めることもできますし、流通・販売などを本格的に学びたいなら、それに応じた学びやスキル習得が可能です。
「自宅にある小さい畑でもいいの?」
もちろんOKです。たとえ自宅の畑であっても、作物の育ちや病気について学ぶことはできますし、家族や近所の方におすそ分けして「食べてもらう喜び」を体験できます。
とはいえ、せっかく週末農業を始めるなら、広い畑でやってみるのもいいでしょう。よりリアリティのある専業農家体験ができるはずです。
週末農家を始めるには?誰でもチャレンジできる4つの方法
①知人に教えてもらう/体験農業で学ぶ
「農業に関して、右も左もわからない」という方は、週末に知人の農作業を手伝ったり、どこかの地域で開催している農業体験に参加したりして、実践的に農業の学びを深めていくとよいでしょう。
「頭で考えるより、とにかくまずは体験してみたい!」という行動派の方におすすめです。教科書的な農業理論も大切ですが、そのとき・その場でしか経験できないことは、何事にも代え難い貴重な学びになると思います。
②農業系の大学に入る
「ゆくゆくは品種を研究してオリジナルブランドをつくりたい」「農作業にも興味はあるが、農業を学問(科学)的に学んでみたい」という方におすすめなのは、農業系の大学です。
金銭的に余裕があるなら、社会人枠で入ることも難しくはないでしょう。探してみれば、社会人向けの夜間部を設置している大学もあると思います。
週末に若い学生に交じって、農業の学びを深める――これも立派な週末農業ではないでしょうか。発想が柔軟でバイタリティー溢れる学生と交流を重ねることで、将来のビジネスパートナーや、共同経営者を見つけることができるかもしれません。
③畑を借りる/シェアする
多くの方は、おそらく畑を持っていないと思います。畑がなくては週末農業もできません。とはいえ、いきなり畑を購入しなくても大丈夫。レンタル農園で畑を借りたり、シェアしたりすることで、低コスト・ローリスクで週末農業にチャレンジすることができますよ。
④農作業を手伝う
先ほどご紹介した①と近いですが、「畑を用意できない」「農学校で学ぶ暇がない」という方は、自宅から通いやすい地域で農作業のお手伝いを募集していないか調べてみてください。相手がたとえ知り合いでなかったとしても、「農業を勉強したいから作業を手伝わせてほしい」と情熱を伝えれば、きっと快く承諾してくれるでしょう。
週末農業におすすめの野菜
ところで、農業の初心者が育てるのにふさわしい野菜は何なのでしょうか。週末農業でも比較的育てやすいおすすめの野菜をわかりやすく6つご紹介します。
果菜類(きゅうり・ミニトマト) | 家庭菜園でも取り入れることができ、初心者向け |
根菜類(じゃがいも・タマネギ) | 比較的天候の影響を受けにくく、失敗が少ない |
葉物野菜(小松菜・ほうれん草) | 栽培期間の短い野菜のため、挑戦しやすい |
野菜を販売するなら包装資材に気を遣おう
週末農業を続けていると、野菜を出荷したり、知人のツテで店頭に並べたりする機会にも恵まれてくると思います。
趣味・好奇心を超えて、いよいよ本格的に専業農家を目指したくなった場合は、野菜の栽培だけでなく、「いかにして野菜の鮮度・見栄えを保つか」について考えていかなければなりません。
収穫した野菜は、水蒸気を出しながら呼吸を続けています。一般的なポリ袋に入れたままにしていると、湿気で傷んだり、曇って見栄えが悪くなるリスクがあります。
そこでぜひ使っていただきたいのが、「防曇(ボードン)袋」です。その名の通り、野菜の“呼吸”のことを考えて作られた、農産物用の袋です。
近年では、農作物のネット販路も拡大しており、小規模の個人農家も自由に販売することができる環境になりました。今後、本格的に作物を流通させたいなら、「防曇(ボードン)袋」は必須アイテムとなるでしょう。
まとめ
平日は都市部でサラリーマン。週末は気持ちよく汗を流して農作業に没頭。「週末農業」は、農業を学んでみたい初心者の方や、脱サラして専業農家に転身したい方におすすめの、誰でもできるトライアル農業です。
ご興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてください。きっと、これまでにない発見や感動があるはずです。