近年では、IT技術を活用した「スマート農業」において、生産性の向上やコスト削減、環境保全などが期待されています。
初期費用や運営費用など、スマート農業には多額のコストがかかるとされていますが、政府や地方自治体からの補助金を活用することで、その負担を減らすことができます。
本記事では、スマート農業に活用できる補助金を解説していきます。いくつもの種類がある中から、ご自身の状況にあったものを見つけてみてください。
スマート農業に使える補助金の概要
農林水産省では、スマート農業を「ロボット技術やICTを活用して省力化・精密化・高品質生産を実現する新たな農業」と位置付けています。
このスマート農業を始めるにあたって新たに必要になる費用に対し、国や自治体から補助金を支給し、その導入を推進しています。
補助金の目的
スマート農業の補助金制度には、以下の3つの目的があります。
設備導入における経費の負担削減
スマート農業を始めるには、設備の導入などに多額の費用が必要です。国や地方自治体は、この負担を軽減するために補助金制度を設けています。この制度は、事業者の負担感を減らし、安心してスマート農業を導入してもらうことを目的としています。
スマート農業の継続サポート
スマート農業は、設備の導入だけでなく、設備の活用・維持にも多くの費用がかかります。補助金制度は、このような運営における金銭面でのサポートを行うという目的もあるのです。
生産性向上の支援
スマート農業で生産性を向上させるには、新たな設備の導入や生産プロセスの改善なども欠かせません。国や自治体から支給される補助金は、これらの過程において発生する費用の埋め合わせとして活用することも可能です。
補助金の申請方法
- 農林水産省が発表する公募要領を見て、受給条件を満たしているかを確認する
- 指定された様式に沿って申請書を作成する
- 申請書を指定された提出先へ持参、もしくは郵送、あるいは電子申請する
- 書類審査が行われ、交付対象として認められると補助金が支給される
申請書には、事業目的や事業計画、収支予算などを細かく記載する必要があります。また、スマート農業に関する補助金は期間が定められていたり、スマート農業の導入前後での変化をレポートとして提出する必要があるため、注意しておきましょう。
スマート農業の補助金の種類
スマート農業の補助金制度では、対象となる事業がいくつか存在しています。主な事業として以下のものが挙げられます。
一覧で確認したい場合は、農林水産省のホームページをご確認ください。
参考:農林水産省「スマート農業総合推進対策事業_要綱」
- スマート農業の全国展開に向けた導入支援事業
- ロボット技術安全性確保策検討事業
- 次世代につなぐ営農体系確立支援
- データ駆動型土づくり推進事業
スマート農業の全国展開に向けた導入支援事業
国産農林水産物の需要増加への対応として、生産性向上に資するスマート農業技術の導入を支援することを目的とした事業です。農業者等が行うスマート機械等の共同購入や利用に際して補助金を受けることができます。
※現在、「スマート農業の全国展開に向けた導入支援事業」の公募は終了しました。再開の見通しは立っていないため、最新情報をチェックしておくことをおすすめします。
参考:農林水産省「令和3年度スマート農業の全国展開に向けた導入支援事業」
ロボット技術安全性確保策検討事業
自動走行農業機械や、空中散布等に利用するドローンなどの実用化が見込まれるロボット技術について、生産現場における安全性の検証やルールづくりを支援する事業です。
これらの技術を農業へ導入する際に発生する経費は、補助金の支給対象となります。
参考:農林水産省「農林水産業におけるロボット技術安全性確保策検討事業」
次世代につなぐ営農体系確立支援
農業の体系を新たに策定・確定するのを支援する事業です。産地に適した先端技術と栽培管理体系を融合させた新たな「産地営農体系革新計画」の策定を支援しています。
効率を重視した農業手法の開発にかかる経費もまた、補助金の支給対象となっています。
参考:農林水産省「次世代につなぐ営農体系確立支援事業」
データ駆動型土づくり推進事業
スマート農業の下で多くのデータを収集・処理しやすくするための設備等を整えることを支援する事業です。データを適切に収集・分析できるようになると、普段の営農においても多くの改善点が見えてくるようになり、生産性の向上が見込めます。
参考:農林水産省「データ駆動型土づくり推進」
スマート農業を導入するときの注意点
スマート農業の導入では、以下のような点に注意しておくことが求められます。
導入のためのコストが大きい
スマート農業では、高性能な機器の購入が求められます。補助金を受けられたとしても、導入コストが大きくなる可能性があるという点には注意しましょう。
スマート農業導入の前例が少ない
スマート農業は新しい取り組みのため、前例が少なく、現状では経験者がほとんどいません。地方自治体や農林水産省に問い合わせ、一緒に考えながら導入を検討していくことが求められます。
営農の仕方が変わる
スマート農業を導入すると、新たにデータの集計や分析などの作業が発生します。従来型の営農方法とは異なるため、長年やり慣れた方法がある農家の方にとっては大きな負担となる場合があります。
まとめ
この記事では、スマート農業の導入で受けられる補助金について解説しました。スマート農業と一口に言っても、色々な種類のものがあり、受けられる補助金も多様なものがあります。
募集要項や申請条件などは変化している可能性があります。農林水産省や地方自治体のホームページなどを見て、常に最新情報を確認しましょう。
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