フィルムの印刷物を美しくかつ大量に印刷したい!
このような方にはグラビア印刷がおすすめです
凹版印刷の代表例でもあるグラビア印刷は、どのような印刷方法なのでしょうか。また、オフセット印刷やフレキソ印刷との違いはどこにあるのでしょうか。
本記事では、グラビア印刷の特徴やメリット・デメリット、他の印刷方法との違いを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
グラビア印刷とは
グラビア印刷とは、凹版印刷の一種で、プリントイメージを綺麗に再現できる方法です。微細な濃淡が表現でき、写真画像の再現性の高さはグラビア印刷の最大の特徴であると言えます。
かつてはカラー雑誌の印刷に使われており、女性の写真などをグラビアと呼ぶようになりましたが、最近ではオフセットでの印刷が主流となっています。
現在のグラビア印刷は、その高品質なカラーの表現力から、食品や雑貨を包むプラスチックフィルムや金箔など、紙以外の軟包装資材によく使用されています。
- 食品包装用フィルム
- 壁紙
- 写真集
- 美術書
印刷の仕組み
印刷したい図像を削り込んだ「凹み版」にインキを転移し、ドクター刃で余分なインキを落とします。印刷する基材(原紙)と版を接着させ、基材の上から圧力をかけてインキを移します。
インキが乾燥すれば巻き取ることで完成です。基材はロール状のものに印刷を行い、印刷後の形状もロール状となります。
グラビア印刷のメリット2つ
グラビア印刷には以下の2つのメリットがあります。
①カラーの表現力が高くデザイン性に長けている
グラビア印刷の大きな特徴として、表現力の高さがあります。幅広い色彩の表現ができるのはもちろん、特に濃淡の表現に強いです。グラデーションの表現では、版の「凹み」の深さを変え、インキの量をコントロールすることで微細な濃淡を表現できます。
②紙、フィルムなどさまざまな基材に印刷できる
グラビア印刷は基材の種類を選ばない点も特徴として挙げられます。紙だけでなく、薄く、伸びやすいフィルムにも印刷が可能で、幅広い業種業態で取り入れられています。
例えば、野菜やお菓子などのポリ袋にはグラビア印刷が用いられることが通例です。
第一包装資材の制作実績を見てみるグラビア印刷のデメリット
グラビア印刷には以下の2つのデメリットがあります。
①版代の費用がかかる
グラビア印刷に使用される版は、金属を加工して作られています。他の印刷方法に使われる版はゴム製やアルミ製のものが多く、グラビア印刷の版は価格が少し高めといえます。
依頼する本数が小ロットの場合、1枚あたりのコストが割高になってしまうことも多いでしょう。
②デザインの線が細いと擦れる
グラビア印刷は微妙なズレが生じる可能性がある印刷方法です。使う色が多かったり、線が細いデザインの場合はズレが生じやすくなり、擦れてしまうこともあるでしょう。
グラビア印刷を依頼する場合は、細い線でのデザインは避けることをおすすめします。
【比較表】グラビア印刷と他の印刷方法との違い3つ
グラビア印刷と他の印刷方法にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、他の印刷方法との違いについて解説します。
印刷方法 | 品質 | コスト | 納期の早さ | おすすめロット数 |
---|---|---|---|---|
グラビア印刷 | ◎ | ◯ | ◯ | 中〜大 |
オフセット印刷 | ◯ | ◯ | △ | 大 |
オンデマンド印刷 | ◯ | ◯ | ◎ | 小 |
フレキソ印刷 | △ | ◯ | ◯ | 中 |
①グラビア印刷とオフセット印刷の違い
オフセット印刷は平版印刷とも言われ、もっとも使われている印刷方法です。スピーディーかつ綺麗な印刷ができ、紙への印刷では最も一般的です。
綺麗かつ大量に印刷できるという特徴はグラビア印刷と共通していますが、大ロットで依頼したい場合や価格を安く抑えたい場合はオフセット印刷の方が優れているでしょう。
食品用のフィルム等、ビニールの印刷であればグラビア印刷の方が適しているといえます。
②グラビア印刷とオンデマンド印刷の違い
オンデマンド印刷は、印刷データを読み取り、それを再現する印刷方法です。オンデマンドとは「要求に応じて」という意味で、1枚のみの印刷にも対応しています。
版の作成が必要ないことが最大の特徴で、印刷の時間を大幅に短縮することができます。小ロット、短納期の場合はオンデマンド印刷での依頼をおすすめします。
それなりのロット数を依頼したい場合や、高いデザイン性を求める場合はグラビア印刷の方が適しているでしょう。
③グラビア印刷とフレキソ印刷の違い
フレキソ印刷は凸版印刷の一種で、紙袋や段ボールへの印刷に適した方法です。版の加工に手間がかかるものの、表面がなめらかではない物に対しても印刷が可能です。
グラビア印刷よりも低コストで印刷できますが、繊細で細かいデザインを施したい場合や、印刷物の表面が平たくなめらかな場合はグラビア印刷の方が向いています。
まとめ
この記事では、グラビア印刷の特徴やメリット・デメリット、他の印刷方法との違いを解説しました。ポイントは以下の通りとなっています。
- 凹版印刷の一種
- 微細な濃淡が表現でき、写真イメージの再現性が高い
- グラビア印刷は「グラビア写真・グラビア雑誌」の語源
- 野菜やお菓子などのポリ袋の印刷に適している
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